日本全体がバブル好景気に沸騰している最中。
今までのものでは満足できない人間が多くなり、いままでとは違う文化・物を求めるようになりました。
クルマの世界でも、各メーカーはこれまでにないクルマの開発や、新たなブランド戦略などを始めます。
トヨタセルシオについて
トヨタセルシオとは?
1989年にトヨタは、北米を主要マーケットする新たなブランド「レクサス」を立ち上げます。
まず、レクサスで当初販売したのが、ES(日本名:ウインダム)でした。
しかし、日本でもウインダムというモデルは最高級モデルとは言い難く、ESを旗艦車種とするにはインパクトが弱かったのです。
そこで、旗艦モデルとしてLSを投入します。V8 4000ccエンジンを搭載し、4輪ダブルウッシュボーン式エアサスペンションなど、当時のトヨタが持つ最高の技術を結集させたモデルでした。
日本では、レクサスブランドの展開予定はありませんでした。しかし、国内の販売合戦では、クラウンが日産シーマに苦戦を強いられている時期でした。
シーマに勝てる車種が欲しかった販売店は、LSの国内販売を熱望したようです。その結果、既存販売店で、車名を「セルシオ」として発売されることになりました。
昭和の時代に発売されたのは、初代セルシオだけです。
初代セルシオ UCF1#型
□販売期間 1989年-1992年
□ボディータイプ 4ドアセダン
□エンジン 4000cc V型8気筒
□トランスミッション 4速AT
□駆動方式 FR
□全長 4995mm
□全幅 1830mm
□全高 1410mm
□車両重量 1790kg
インテリアは、基本的なものをきれいにレイアウトしたデザインです。派手さは無く、しっかりとした落ち着きのあるインテリアでした。メータ内の針は、世界初の自己発光するものでした。(それがどうした?という装備ですが・・)
マイナー後は、助手席エアバックや、90万もするGPS付きカーナビゲーションなどが装備されました。
見た目に派手さはありませんが、セルシオの開発には部品素材から見直されています。
10年経過しても、変色や変形・へたりなどが無い素材を厳選して使用していました。中古車となっても、そのリセールバリューを低下させない事が目的だったそうです。
当時、セルシオに乗ると驚かされるのは、振動と騒音の無さです。屋内にいるかのような、静けさだったのです。
開発責任者であった、鈴木チーフエンジアの徹底的な指導の中で、振動や騒音の対策が行われています。妥協を許さず、矛盾する要素をも両立させる「Yetの思想」と、問題が生じればその根本までさかのぼって解決する「源流対策」を徹底させられたのです。
例えばエンジン内で騒音の元になる、ある部品があったとします。
これまででは、エンジン内部の部品は共通部品であったりするので、部品の対策は行わずに、
振動は車両側の伝達経路で断ち切るような対策を行ってきました。
しかし、セルシオではそれは許されず、根本の部品の対策を、鈴木チーフエンジニアから命じられたのです。共通部品だろうが、その部品が悪いと解ったのならば、その部品の対策を求められます。
「今の工作機械じゃ、これが精いっぱいなのです!」と言い訳をすれば、工作機械の変更や改修が求められたのです。
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初代セルシオの前期・後期の見分け方
平成の時代になってから、初代セルシオもマイナーチェンジを受けます。
普通、マイナーチェンジと言えば、ヘッドランプやグリル、リヤコンビネーションランプに意匠変更などを行うのが普通ですが、セルシオの場合はエクステリアデザインはほとんどそのままでした。
ですから、ぱっと見た目前期と後期を見分けえることが難しいのです。
外見的には、タイヤサイズがインチアップされて、16インチホイールとなりアルミホイールの意匠が変わりました。
ディスクブレーキのロータも大きくなっています。(アルミを履いていると殆ど見えません。)リヤのエンブレムが、TOYOTAの文字が無くなっています。
室内装備としては、先に書いたようにエレクトロマルチビジョンが装着されていれば後期型と言えます。
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▼▼非公開車両なども
なぜ絶版?
セルシオは平成の時代に入って、3代目までモデルチェンジを繰り返します。
2005年より、日本国内でもレクサスブランドを展開することになり、セルシオは北米と同じLSとして販売されることになったのです。
2006年5月に販売終了となり、17年間の歴史を終えました。
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カスタム車はあるの?
ドレスアップカーや、ヤン車、族車のベース車両として、セルシオは人気があります。
さすがに初代のセルシオではなく、平成の時代に出た、2代目と、3代目セルシオが特に人気です。現在でも、専用パーツが流通しているため、根強いファンがいます。
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中古車情報は?
まだ初代セルシオの中古車が流通しています。
25年前のクルマですが、さすが厳選された材料で作られているので綺麗ですし、価格も手頃です。
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そんなでかいクルマは置場がないけど、名車だし手元に置いておきたい!って方には
ミニカーやプラモデルがお勧めです。
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2代目以降の、ドレスアップカー型のプラモデルが大量に流通しています。
昭和の時代の締めくくりのタイミングで登場したセルシオ。その開発を統括したチーフエンジアは、とにかく頑固な方だったと聞きます。でも、そんな頑固な昭和の親父が、こだわって開発したので、最高水準のクルマになったのだと思います。
丁度バブルもあって、湯水のように開発費をつぎ込めたこともあるでしょう。
現在は、社長の威光が強すぎて、開発コストは削りまくられていますので、残念ながら、トヨタでセルシオのような車は2度と開発されることは無いでしょう。
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