昭和のモータリゼーションのけん引役は、大衆車のヒットでした。
クラウンやコロナは、大衆には高嶺の花。パブリカはちょっと非力だし・・・高速道路も徐々に整備され、もっとパワーがある安い車ができないだろうか?
その要望に応えるために登場したのが、トヨタカローラです。昭和を代表するクルマと言っても過言はないと思います。
トヨタカローラについて
トヨタ カローラとは?
トヨタのクルマのネーミングは、クラウンから始まりコロナ、カローラと、すべてCで始まります。この後も車名には、ずっと頭にCを付けていく予定だったそうです。
すぐにネタ切れになって、Cから始まらない車名も増えてしまいましたが・・・
カローラの車名の意味は、英語で「花の冠(花の中のもっとも美しい部分、花びらの集合体)」という意味です。「人目をひく美しいスタイルのハイ・コンパクトカー」というイメージで決まったそうです。
800ccクラスのパブリカ、1500ccクラスのコロナ。
この間のモデルとして、カローラが企画されました。当初は1000ccクラスで開発していたそうですが、ライバルの日産も同じ1000ccクラス(のちのサニー)を開発中との情報を入手したそうです。
そこでトヨタは、販売サイドからの要望で、計画を修正し1100ccクラスで発売することを決めました。CMやポスターにも「プラス100ccの余裕」のキャッチが登場しています。
このキャッチフレーズのおかげで、スタートダッシュはカローラが大勝しています。
この後、サニーが1200ccエンジンを搭載して、CMで「隣のクルマが小さく見えまーす!」とトヨタに喧嘩を売ってきてからは、カローラとサニーの販売合戦が後々まで続くことになります。
1969年から2001年までの33年間、車名別日本国内販売台数第1位を守り、
日本を代表するクルマとなりました。
これには一つからくりがあります。カローラには派生車がたくさん存在しました。セダンだけではなく、クーペ、バン、ワゴン。
すべてカローラですのでそれらのトータルが車名別販売台数になっています。ちなみに昭和の時代の派生車には、カローラⅡ、カローラFX、フィールダー、バンなどがあります。
あの86こと、レビンも正確には「カローラ レビン」です。
昭和の時代の歴代「カローラ」のセダンを中心に見ていきます。
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すべてはKE10から始まった!
初代 カローラ KE10型
□販売期間 1966年-1970年
□ボディータイプ 2/4ドアセダン 3ドアバン
□エンジン 1100/1200cc 直列4気筒 OHV
□トランスミッション 3/4速MT 2速AT
□駆動方式 FR
□サスペンション 前:マクファーソンストラット 後:リジッドリーフSP
□全長 3845mm
□全幅 1485mm
□全高 1380mm
□車両重量 710kg
□ブレーキ 4輪ドラム
先に書いたように、プラス100ccの余裕によって、
サニーより高い価格設定だったのにも関わらず、爆発的に売れたモデルです。
昭和の時代のカローラの動画を紹介します。
カローラ ヒストリー 1966〜1987
初代カローラのCMを2本紹介します。
トヨタ カローラ(KE10型)CM
トヨタ カローラ CM 1967年 竜雷太 ウィルアム・テル篇
2代目 カローラ KE20型 1970-1974年
2代目になると、サスペンションもマクファーソン&ストラットコイル式になるなど、
現在のモデル同様の構造が採用されています。
エンジンは、競合車サニーが1200ccとしてきたために、このモデルでは1400ccシリーズを基本としています。この2代目で、2ドアクーペも誕生しました。
1972年のマイナーチェンジには、2T-G型DOHCエンジンを搭載した「レビン」が登場しています。
3代目 カローラ KE30/50型 1974-1977年
安全を売りにしたモデルです。
運転席の前のパネルは、安全の為に全面がパッドで覆われました。3点式シートベルトを初めて採用しています。
そのほか、衝撃吸収ステアリングポストや、ディスクブレーキの設定もこのモデルからです。
マイナーチェンジ時には、排気ガス規制が厳しくなったために、電子燃料噴射装置なども導入されています。(電子燃料噴射装置の使わないエンジンも、ホンダからCVCC技術を購入して搭載し、厳しかった排ガス規制をクリアしています。)
4代目 カローラ AE70型 1979-1981年
4代目は、カローラ最後のFR方式のモデルとなります。カローラは3代目くらいから、モータースポーツの世界でも活躍しています。特にラリーフィールドで活躍しています。
スポーツモデルの1600GTには、2T-GEUというDOHC(ヤマハ製)エンジンを搭載し、
4輪ディスクブレーキも装着されていました。
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4代目カローラCM
カローラの懐かしいCM 30年以上前
5代目 カローラ AE80 1985-1987年
FF化されたカローラの初代モデルです。ドアミラーが採用されたのもこの代からです。バンパーも大型樹脂バンパーが採用されて、スマートなエクステリアデザインとなりました。
これまでのカローラの中では、一番売れなかった、または売りにくかったモデルだとセールスから話を聞いたことがありましたね。
若いころから、カローラに乗ってきたユーザーが、引き続いてカローラを買ってくれる場合が多かったそうですが、そのカローラファンの年代が退職する年代になってきたのも原因の一つじゃないかと言っていました。(退職を機に、上のクラスのクルマを買う人が多かったそうです。)
このカローラでは、上級車に付くような、デジタルメータを採用したり、
オートドライブなどの最新装備まで設定したにも関わらず惨敗してしまいます。
5代目カローラ
1984 TOYOTA COROLLA Ad
6代目 カローラ AE90型 1987-1991年
先代での反省点を盛り込んだのが、この6代目のカローラです。昭和の時代最後の、総集編モデルです。
基本デザインは先代を引き継ぎ、当時流行した丸みを帯びたデザインになっています。エンジンはすべてDOHCのハイメカツインカムが採用されています。4WDの設定も、この代から始まりました。
ラグジュアリー仕様の最高峰として、SE-Limtedが設定され、各上車種並の豪華な装備のカローラでした。GTグレードもまだ存在していて、デジタルメータやTEMSを装備されていました。
丁度、バブル景気と重なったせいもあって、1990年には年間新車販売台数30万8台という記録を樹立。
2010年にプリウスに抜かれるまでは、1年間に最も売れたクルマの称号を持っていました。
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歴代の人気車は?
「旧車 カローラ」で検索してみると、一番記事や写真が多いのは、3代目のカローラです。
その次に、2代目のクーペが出てきます。
一番売れたのは6代目なのですが、今も人気があるモデルではありません。やはり、モータスポーツシーンで活躍していたモデルが、後世になっても人気があるようです。
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中古やカスタムは?
人気がある2代目のクーペや、3代目の1600GTなど、現在でも個体はあるようですが中古市場にはほとんど出回っていません。そんな中で、初代のカローラを見つけました。
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人気のあったカローラは、そもそも販売台数が少なく、しかも、モータースポーツシーンで酷使された車体が多いため、ほとんど残っていないのかもしれません。
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実車は無理でも、歴代カローラの名車は、ミニカーなら入手可能です。
初代カローラ
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2代目カローラ
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3代目カローラ
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人気の無かった4代目は、ミニカーも見当たりませんでした。
5代目カローラ
プラモデルもあります。
1/24 ザ・ベストカーヴィンテージシリーズNo.37 KE70 カローラセダン DX 前期型
さすがにプラモデルが現在発売されているのは、3代目カローラだけでした。
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トヨタの旧車の本カタログがダウンロードできます。
カローラは、昭和の時代の高度成長をけん引してきたクルマの1台です。
売れる車には、開発費を贅沢に投入するため、同じ価格帯のクルマと比較すれば、
その装備や品質は各段に良かったのです。
国内はもとより、輸出もされ、世界中でカローラが走っています。
日本だけではなく世界のモータリゼーションを牽引して来た功労者と言えると思います。
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